各作業員と個別に労働契約を締結する代わりに、作業班の班長と請負契約を締結する方法は、建設業で一般的に見られます。2026年7月28日に財政省の財政政策Q&Aポータルに掲載された回答において、ベトナム社会保険庁は、このような関係も労働関係に該当し、請負を発注する企業には強制社会保険料の納付および遡及納付義務があるとの見解を示しています。
2019年労働法第13条第1項および第18条第2項に基づく取扱い
- 労働契約とは、報酬を伴う業務、賃金、労働条件、ならびに各当事者の権利および義務に関する合意をいいます。当事者間の合意が別の名称で締結されていても、その内容に、報酬を伴う業務、賃金、および一方当事者による管理・指揮・監督が含まれる場合には、労働契約とみなされます。
- 季節的業務または期間が12か月未満の特定業務については、18歳以上の労働者グループが、そのグループの1名に労働契約の締結を委任することができます。当該契約は書面で締結し、各労働者と個別に締結した労働契約と同等の効力を有します。また、各労働者の氏名、生年月日、性別、居住地および署名を記載した名簿を添付する必要があります。
2024年社会保険法第2条第1項a号および第3項に基づく取扱い
- 強制社会保険の加入対象となるベトナム国籍の労働者には、期間の定めのない労働契約または1か月以上の有期労働契約に基づき勤務する者が含まれます。これには、当事者間の合意が別の名称で締結されていても、その内容に報酬を伴う業務、賃金、および一方当事者による管理・指揮・監督が含まれる場合も含まれます。
- 強制社会保険の加入対象となる使用者には、企業、協同組合グループ、協同組合、協同組合連合、個人事業世帯、その他の組織、および労働契約に基づき労働者を雇用・使用する個人が含まれます。
ベトナム社会保険庁の結論
ベトナム社会保険庁は、上記規定を企業が説明した実態と照らし合わせ、以下の点を確認しています。
- 作業班の班長である1名と、施工業務に関する請負契約を直接締結していること。
- 班長から提供された情報に基づき、業務に従事する各作業員の名簿を作成・確認していること。
- 請負契約に基づき業務量を割り当て、品質を確認し、進捗を監督し、施工結果を検収していること。
結論:これは、当事者間の合意が別の名称で締結されていても、その内容に報酬を伴う業務、賃金、および一方当事者による管理・指揮・監督が含まれるケースに該当し、労働契約とみなされます。
したがって、作業班の班長および各作業員が1か月以上勤務する場合、会社とともに、いずれも強制社会保険の加入対象となります。会社は、労働者と連携して必要書類を作成し、保険料を納付および遡及納付する責任を負います。
ベトナム社会保険庁はさらに、企業が班長から提供された名簿に基づき各作業員から10%の個人所得税を源泉徴収していたとしても、強制社会保険への加入義務を変更、排除、または免除するものではなく、影響も及ぼさないことを明確にしています。両者はそれぞれ独立した義務です。
💡 企業への推奨対応
- 事業登録を有しない個人または個人グループと締結している請負契約を見直し、2019年労働法第13条第1項と照合すること。
- 企業が作業員名簿を直接作成し、進捗を監督し、検収を行っているケースを再評価すること。これらは、社会保険当局が労働関係の認定に際して挙げている要素です。
- 1か月以上勤務した者について、潜在的な社会保険料の遡及納付義務を試算すること。
留意事項:ベトナム社会保険庁の回答は、特定の事案に対するガイダンスであり、法令そのものではありません。ただし、社会保険当局の法令適用に関する見解を示すものです。
本ニュースレターは、Crowe Vietnamが一般的な情報提供を目的として取りまとめたものであり、個別の事案に対する専門的な助言に代わるものではありません。企業は、実際の状況に適用する前に、原典となる法令を確認し、専門家にご相談ください。




